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2017-10-27

奇跡の酒 英君『サンロック36』

1968年以前に造られたお酒!
当時、日本酒として販売されていたお酒ですが残念ながら酒税法改正に伴い高濃度ゆえに現在リキュールの扱いになっているアルコール度数36%のお酒!

その香りは黒糖に高麗人参、ニッキ、みたらし、干しブドウ、等々極めて複雑!味わいは個体差はあるものの凝縮した甘みの後に心地よい渋みとビターな味わいが交互に織りなす!切れは素晴らしいものの余韻も長い申し分無しのレアオールド!

36度の高濃度な日本酒

当時日本は空前のウヰスキーブームでした。その勢いに脅威を覚えた酒蔵達がサンロックネットとして共通ブランドの高濃度酒『36(サンロック)』をリリース、オンザロックで飲むお酒をキャッチフレーズに販売を開始しました。

<サンロックネット10社>
・清力酒造    清力   福岡県
・北西酒造   文楽   埼玉県
・中尾酒造    誠鏡   広島県
・源平酒造   源平   福井県
・ヨイキゲン酒造 酔機嫌  岡山県
・市島酒造   王紋   新潟県
・世界一統    世界一統 和歌山県
・桃川酒造   桃川   青森県
・英君酒造    英君   静岡県
・男山酒造   男山   北海道

高濃度、オンザ・ロックで飲む日本酒はそのインパクトも手伝ってそれなりに売れたのでしょうが、さすがに出来立て36度のお酒は刺激が強く完売とまではいかなかったようです。
そしてその高濃度酒36は長き眠りに着くこととなります。

 

英君『サンロック36』との出会い

英君

私がそのお酒に初めて出会ったのは15年前に九州は福岡の清力酒造様にお訪ねした時でした。清力酒造では老琥珀という名の30年を超える熟成酒があるという事での訪問でしたが、実際には数年前に英君さんから分けていただいたものを壜詰めしたもので在庫に限りがあるとのこと、そこで英君さんにお尋ねをすると当時壜詰めされたものが取り置きしてあるとのお話しで早速お邪魔してみると蔵の一画に宝の山のごとく積み上げられた秘蔵酒の数々!


その中でも異彩を放っていたのが正しく『サンロック36』1968年に造られたとは思えない斬新なデザイン的にも秀でた商品でした。

これは仕方のないことですが当時のキャップに使われていたパッキンやシュリンクシールでは機密性が保てず入り身に付いてはまちまちな物ですが味わいは平均して高いクオリティーを保っていました。個体差があっても平均的に味わいを保っていたのは、思うに高濃度であったからでは無かろうかと考えています。

その奇跡のお酒をこの度限定で販売できることとなりました!

秘蔵酒.com  詳細はこちらで!

 

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上野 伸弘

上野 伸弘

ホテルニューオータニのバーに10年在籍。 トゥールダルジャンのシェフバーマンを経て、日本酒業界へ。古酒市場の開拓を目指し平成14年、港区高輪に長期熟成日本酒バー「酒茶論」(シュサロン)をオープン。週間漫画サンデー連載の「ホロ酔い酒房」漫画の原案・監修など古酒ファン拡大につとめている。
上野 伸弘

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